日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年3月2日過去の経験を存分に活用しよう!



★講師によってワークの内容は様々


日本話し方センターのベーシックコースではどの講師も同じカリキュラムで講義と実習を行っています。しかし、カリキュラム以外のちょっとしたワークなどは講師毎に独自のものを実施しています。例えば、実習が早めに終わり、講義終了時間までにまだ時間的余裕がある場合、ある講師は本日の講義や実習の感想をグループで話し合うことを行っています。また、別の講師は受講生同士が1対1で1分間会話をすることを行っています。


そうしたワークとして、先日、ある講師が「1分間スピーチ」というワークを行いました。これは講師がその場で出したテーマについて、受講生全員が次々に即興で1分間のスピーチをするというものです。講師が出すテーマは「私が好きな季節」や「今持っているボールペンについて」など、とてもシンプルなものです。これを繰り返し行うことで人前で話すことに慣れるとともに、話の材料を即興で探して話を組み立てる訓練にもなり、とても効果があります。


先日、講師から出されたテーマは「子供の頃の思い出」でした。





★人は意外に自分のことをわかっていない


私は、受講生ではないのでスピーチはしないものの、このテーマを聞いたとき「私だったら何を話すかなぁ・・・」と考えて見ました。ところが、自分でも驚いたことにしばらく考えてもスピーチの材料になるような思い出がなかなか浮かんできません。でも、そんなことはないはずです。子供の頃の思い出は確実に私の中にあるはずです。「よし、10分間、真剣に考えてみよう!」。そう決めて思いだしてみると、次第に色々なことが思い出されてきました。
「小学一年生から四年生まで日が暮れるまでソフトボールの練習をしていた」
「毎年、両親と夏に山陰地方に海水浴に行った」
「春には田んぼで、きれいな夕日を見ながらレンゲの蜜を吸った」・・・
私はこの時「ああ、私は自分のこと、ちゃんとわかってなかったなぁ。自分の中のネタ探し、してなかったんだなぁ」と思いました。
子供の頃のことは普段ほとんど思い出すことがありません。なので私の記憶の中のかなり奥の部分に眠っていたので思い出すのに時間がかかったのでしょう。そう考えると、昔のことをすっかり忘れているのは私だけでなく多くの人もそうなのでは、と思います。



★過去の記憶を呼び覚まして整理する


子供の頃から今までのエピソードや好きだったことなどの記憶を呼び覚まして、いつでも取り出せる様にしておけば、より具体的に自分のことを話すことができます。話し方教室では、話のネタを体験談や見たもの、聞いたもの、読んだものから探しましょうとお伝えしています。特に体験談はストーリー性があり実体験していることなのでとても話しやすいし、聞き手にも興味を持って聞いてもらえます。また、自分の中に隠れているエピソードやその時に感じたことなどを掘り出してまとめておけば、自分に対する理解も進むでしょう。


但し、この際に注意いただきたい点があります。それは過去の一場面を切り取る、ということです。自分がこういうことをしたときに、相手はこういう態度を示した、それに対して自分はこのようなリアクションを取ったなど、具体的に思い出して整理して欲しいのです。人の特性は一瞬の言動に如実に表れるからです。その一瞬の言動を捉えれば、非常に具体的に自分の特性を捉えることができるのです。


このようにして自分の特性をより深く理解すれば、それを意識してよりよい人間関係を築いていくことができます。また、就職面接などの場で活かすことができればどんな質問にも具体的に答えられるようになるでしょう。それ以外にも、人生における様々な岐路で、悔いのない判断ができるようになることでしょう。


ぜひ時間をかけて、ご自身が経験されてきたエピソードの一場面を思い返してみてください。



★話のネタ探しや組み立て方を学びましょう!


日本話し方センターでは、上に書いたような過去のエピソードをもとに、人が興味を持って聞いてくれる話しにする具体的な方法を、話の組み立て方や話し方など話に関するあらゆる側面からアドバイスしています。


ぜひベーシックコース2日間集中セミナーを受講して、ご自身を再発見してください!

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